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柄の作り方

自分の手に合った柄前を作ってみませんか?
柄木を作る朴の板などを準備して、柄の長さに切ります。
柄の幅と長さは余裕をもって形取りして下さい。
(朴材は朴の板材の商品で販売)

柄の縁側は、鞘とのバランスを考慮して切り揃えます。
端を切り揃えたら、刀身のハバキ、切羽、鍔を嵌めてます。
更に縁金具の厚みを考慮して切羽を1枚追加して嵌めて、板の上に茎を置きます。
この時も鞘とのバランスを考慮して置きます。

次に、ペンなどで茎の表裏の型を取ります。

形を取ったら、茎尻は実寸より少し長めにします。

茎の縁側の厚みを測り、例えば7mmあれば、その半分の3.5mmの厚みを考慮して板の縁の棟箇所に印を付けます。

形に沿ってナイフや鋸で切り込みを付けてから、茎が収まるように溝を彫っていきます。

彫り終えたら、紐などで硬くしばり、茎を入れて収まり具合を確認して調整する

次に、余分な箇所を鋸で切り取りして柄の形を作ります。
最初に、縁側を鞘とのバランスを取りながら縁金具のサイズに合わせます。
この時も、上下各1~2mm前後の余裕を取って印を付けます。

縁が決まったら、鞘とのバランスを考慮して自分好みの柄の形を線引きします。
柄の頭側も縁側と同様金具のサイズより1~2mm前後広めに取って形を決めます。

線に従って鋸などで切り取りします。

次は切り取った柄を木工ボンドで貼り合わせをします。

柄の外形を鉋などで研磨します。
柄の縁と頭は金具が収まるよう、また縁金具の高さと柄糸の厚みを考慮して柄を研磨する

柄の外形が完成したら、鮫皮を貼る溝を彫ります。
今回は25mm幅の鮫皮の短冊を使用しますので、その幅の溝を彫っていきます。
柄表の縁側には柄糸の一文字箇所を6mm程の幅で残して彫ります。
柄の裏の頭側も柄糸の留め箇所部分を十数ミリ残して彫りました。


溝を彫ったら、鮫皮を当てて溝の幅、若しくは鮫皮の幅を研磨して調整します。
鮫皮を当てて鮫の端が木地より高くなっている場合は鮫皮の端を研磨して調整する


なお、目釘穴は、柄木を接着する前に茎を入れて目釘穴の印を付け、錐などで
穴を開けて置き、接着してから、穴の調整をします。
鮫皮の方は、溝に鮫皮を置いて、光にかざせば位置が分かります
あとは、鮫皮を木工ボンドで貼り合わせます。
他の方法で柄の完成後、目釘穴の位置を調べてから穴を開ける方法もあります。

昔は接着に続飯(ソクイ)を用いていましたが、虫が柄下地を食い齧る可能性がありますので木工ボンドの方が良いと思います。
出来上がったら、柄糸を巻いて完成です。